お茶の抽出は淹れ方によって風味が変わる！？その秘密とは

「お茶の抽出でどのように変化するのか」「お茶の抽出で好みのお茶を飲みたい」と思う人も多いでしょう。皆さんはお茶を抽出する時に心掛けていることはありますか？

お茶は抽出の方法次第で風味が異なるほど、繊細な飲み物なのです。お茶の抽出方法をいくつか知ることで、お茶の風味を自在に変えられますよ。それはお茶の淹れ方に深く関係してるんです！

本来の茶葉に含む成分はどのくらいか

本来の茶葉にある成分はどのくらいか知らない人も多いでしょう。茶葉内の成分量を知ることで、茶葉の栄養素の含有量が変化する理由が分かりますよ！それは製造工程に深く関係しているんです！

以下は2020年の厚生労働省が発表した食品標準成分表を参照にそれぞれのお茶による成分の含有量を比較した表になります。また以下の表は、どのお茶も茶葉の重さを10gにしたものです。

カフェインはお茶の苦味成分であり、タンニンはお茶の渋味成分であるカテキンの複合成分です。玉露と抹茶は栄養が豊富な新芽に覆いをすると、カフェインを多く含みます。また、光合成が行われないため、栄養が成分が茶葉内に留まり豊富に含むのです。

煎茶や紅茶にカフェインが少ないのは、日光に当てて育てるためです。日光に当たって育てると、光合成で茶葉の栄養が外に出ます。煎茶と紅茶にタンニンが多いのは光合成で甘味成分のテアニンから渋味成分のカテキンに変化したためです。

茶葉内の成分量が異なるのは、採取前の環境と分かりましたが、お茶も淹れ方次第で変化するのをご存知ですか？お茶の淹れ方による成分量の変化を知ることで、お茶の淹れ方で風味を変えられますよ。

2020年の厚生労働省が発表した食品標準成分表を参照にお茶を淹れた状態の成分量を比較した表が以下の通りです。茶葉の重さはどのお茶も10gに合わせたものになります。

抹茶は粉末ごと淹れて飲むため、先程と同じ成分量です。玉露は茶葉の重さが10gで一人分のため、他のお茶よりも成分量が多くなります。煎茶や紅茶の一人分は茶葉の重さが2g必要なので、複数人のお茶で多く摂取できるのです。

一人分を考えると抹茶はカフェインが約0.02g、タンニンが約0.15gになります。紅茶が煎茶よりも成分量が多いのは、紅茶に発酵させる工程があるためです。茶葉を発酵させてから熱湯で淹れると成分が抽出しやすくなります。

茶菜

これらの淹れ方をすると、とろみのある甘味の強い玉露に渋味と甘味のバランスが整った煎茶、香りのある渋味の強い紅茶になるのです。

美味しいお茶の淹れ方を知ったことで、本来のお茶の風味や成分量が分かりましたね。しかし、淹れ方次第で風味が異なるのをご存知ですか？お茶の淹れ方を変えることで、お茶の風味に工夫ができますよ。

玉露の風味を引き出す場合は、かぶせ茶や煎茶を玉露と同じ淹れ方で入れると湯出しよりも甘味が増すのです。玉露はカフェインを抽出させない淹れ方であり、カフェインは熱湯で淹れると抽出しやすい成分になります。

また、甘味成分のテアニンが渋味成分のカテキンへの変化を防ぐのです。甘味を維持するためには水出しやぬるま湯で淹れる方法になります。その他のお茶も水出しやぬるま湯で淹れるとさっぱりとした甘味のあるお茶になるのです。

紅茶は水出しするとさっぱりとした渋味になり、ストレートティーで飲みやすくなります。特に抹茶や粉末緑茶は空気や紫外線に触れると、カテキンが変化しやすいため、アルミ製の保存容器に入れて保存することも大切です。

以上でお茶の抽出で風味を変えていく方法でした！柑橘系をお茶に入れるとカテキンが増加して渋味が増します。また牛乳やミルクをお茶に入れるとカフェインの含有量が減少して風味が和らぐんです！